真実の経済学:お金について子供に教えたいこと(2)
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経済・金融に関して、世間では大きな誤解が二つあると思っています。

  1. 取引(商売)を行うと、一方が「勝ち」他方が「負ける」
  2. お金は使われると社会から減ってしまう

1.の誤解は、特に国際間貿易について、激しいです。「貿易戦争」とか、「新しい製品で世界で勝つ」とか、経済新聞にもそのような表現が並びます。
正しくは、貿易はお互いが「メリットがある」ので(交換が)行われるのです。新しい商品を買うのは、人々が欲しいからであって、他国の製品を買って国民が「負けている」訳では全くない。
そう、人々(国々)はお互いにメリットがあるから取引(貿易)を行うのです。いわゆるwin-winです。

貿易については「比較優位の原則」を説明した、以下投稿も是非読んでみてください。

さて、2の誤解です。この誤解は根深いです。前回に引き続き、「お金について子供に教えたいこと」として、今回はこの徹底的に誤っている通説につき、説明します。

日本銀行はどの様にしてお金を増やしているのか

「お金は使うと減ってしまう」。この考えは個人には当てはまりますが、社会全体では全く当てはまりません。これは少し考えればわかります。私が何かを買って、売り手にお金を渡せば、私のお金は減っても、売り手さんは同額のお金が増えていますよね。社会全体ではお金の量に何の変化もないのです。

しかし、「国債を増発して財政支出をすると将来世代のつけになる」等という妄言が、我が国では代表的な経済新聞で主張されたりします。財政支出とは、国が民間からモノ・サービスを買うという行為に他なりません。つまり、国から民間にお金が渡っているだけ、です。国が財政支出をすることで、社会からお金が消えている訳ではありません。

それどころか、国債が発行されると社会全体でお金は増える、のです。

その仕組みは以下です;

  1. (国が)新規国債を発行するときには、民間銀行団に売る
  2. 民間銀行団は、新たに国債を買うお金を、既に保有している国債を日銀に売却することで得る
  3. 日銀は民間銀行団から国債を購入するお金を、民間銀行団に(新たに)「振り込む」ことで行う
  4. 日銀の民間銀行団への「振り込み」は、実際は、民間銀行団が日銀に保有する預金(日銀当座預金)を増やすことで行われる(←ここ重要、日銀だけができる、俗にいうお金を刷る機能
  5. 以上の結果、社会全体では日銀当座預金分だけお金が増える。
  6. 民間銀行団が保有する日銀当座預金はマネタリー・ベースを構成し、これを増やしたことが異次元緩和の正体

複雑に感じられるかもしれませんが、政府が新たに発行した国債と同額のお金が社会全体では増えている、ことは仕組み上間違いありません。

即ち、国債発行は民間のお金を「吸い取っている」どころか、社会全体のお金を増やしているのが実態なのです。

この点につき、会計士の先生が、簿記の仕訳を使って解説した素晴らしい動画がありますので、以下紹介いたします。

    素晴らしい解説です。敬服します。私は、日本の経済学者の多くは簿記を知らないのでは、と疑っています。そういう輩は、上の先生の爪の垢を煎じて飲んで欲しいです。

    国債は永遠に増えていくのか

    上述した、国債とお金の関係は真実です。ここで真実とは、理論として正しいという意味ではなく、定義上正しい(恒等式)ということです。

    そうであるならば、政府の財政支出が増える(正確には過去の支出も含めた累計が増える)に応じて国債は増える一方なのか、という質問に対する答えは「はい、そうです。何か問題でも?」です。

    考えてください。経済は成長するもので、その成長の(少なくとも)程度の応じて政府の財政支出が増えるのは当然でしょう。財政支出の結果の国債増加は、お金の増加にほぼ等しいですが、経済のパイが広がったら必要なお金も増えるでしょう、というのが答えです。

    それでも日本の経済学者は「問題だ」と言うのですが、何が問題なのかははっきり言いません。

    「いつか日銀が国債を買えなくなったらどうする?」とか、「日銀のバランスシートが無限に大きくなるのは問題ではないのか?」など、「問題だから問題だ」と言っているように聞こえます。

    お金は使っても社会から失われない

    政府が、国債発行で得た資金で財政出動しても、社会からその分お金が消えるわけではない。それどころか、日銀当座預金(マネタリーベースを構成)という形でお金が増える

    この事実は途方もなく重要です。多くの人がこの理解の到達せず、正反対の理解をしているから、日本は貧しくなっているのです。

    会計士の先生の動画を繰り返しみてください。簿記は理論ではなく、事実の記録です。国債発行がお金を生み出していくことが、疑いもなく記録されています。

    (日本の)経済学者の様な「いい加減な理論」で語っているのではありません。「財政破綻の将来不安から消費が伸びない」とか、「消費増税すると人々が安心して経済成長する」など戯言を言うのが日本の経済学者です。しかも有名大学の先生ほど、こういう輩が多い。。。

    逆に「社会からお金が失われる」のはどの様な状況か、考えてみましょう。

    上の記録の逆を行えばよいのです。そう、国債の残高を減らすのです。国債の残高を減らすには、民間に増税をして国債を返済することです。そうすると、国債がネットで減少した分、社会からお金が失われます

    これは日本が行ってきた財政緊縮路線に他なりません。誤ったお金に対する理解で、誤った政策が延々と続けられているのです。しかも、専門家と国民の多くが無邪気に信じている、財務省と取り巻きの経済学者によって、進められているのです。

    信じられないと思いますか?でも、上の動画がお金の真実ですよ、疑いもなく。

    エリート官僚や取り巻きの専門家ほど過ちを起こすのは、無謀なアメリカへの戦争に突入し、原爆を落とされるまで止められなかった、軍事官僚の「実績」があるではないですか。

    当時、最高のエリートと言われたのは「キャリア陸軍官僚」でした。しかし、彼らの政策判断は徹頭徹尾誤っていました。特に戦争後期になるほど酷く、アメリカ軍は逆に不思議に思った(何でこんなヘンテコな作戦をするのだ)そうです。

    現在の緊縮財政路線と酷似していませんか

     

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