
こんなに差が出る! 投資をするか、しないかで
小学生(12歳)から10年間投資を続けたとしましょう。毎年10万円を積み立て。年利5%での運用とします。10年後には運用額はどの程度に積みあがるか計算してみましょう。
{10万円 x (1.05)^10}+{10万円 x (1.05)^9}+{10万円 x (1.05)^8}+{10万円 x (1.05)^7}+{10万円 x (1.05)^6}+{10万円 x (1.05)^5}{10万円 x (1.05)^4}{10万円 x (1.05)^3}{10万円 x (1.05)^2}{10万円 x (1.05)^1} = 132万円
100万円の元手が大学卒業頃の22歳には、132万円になりました。
20年後(32歳、結婚してるかな)には、200万円の元手が約350万円、50年後(62歳、そろそろ定年)には500万円の元手が、何と2200万円になります!
因みに、この2200万円の内、12歳に最初に投資をした10万円は、50年間の運用で115万円まで膨れ上がっています。これほど、年利5%の50年の運用は大きいのです。運用益にも金利が付くことが大きいのです。これを複利といいます。
毎年10万円の積み立てでした。毎月にして約8千円、毎日約300円程度です。この程度をやりくりすれば、運用で膨れ上がって2000万円程度のお金になるのです!やらない手はないです。
ここで疑問の声が聞こえます。「5%の運用なんかできないよ。預金金利はゼロだよ。」
いいえ、ちゃんと運用方法はあるのです!
株式投資は、お金の運用の王道
貴方は、株式投資って危ない、と思い込んでいるのではないでしょうか。
特に日本では、バブル崩壊後の株式低迷が長期間続いたことや、バブル前の証券会社の販売手法が酷かったことが記憶され、株式投資に「胡散臭い」印象を持っている人が少なくありません。
しかし、株式の特徴を良く理解し、正しい手法で投資を行うならば、極めて効果の高い運用結果が得られるのが株式投資です。
株式投資の「理論」については、前の投稿を参照ください。
まず、以下のグラフを見てください。
これは「ニッセイ外国株式インデックスファンド」の(基準)価格の推移です。2013年に設定された時点で10,000であった価格は、今現在22,000です。約8年間で2倍に膨れ上がっています。年率で換算して、約10%程度の利回りが得られたことになります。
この「ファンド」は「日本を除く先進国の株式を束ねた」ファンドです。このファンドを通じて、事実上「世界の株式に投資」することが可能になるのです!
組み入れ比率は米国企業が約65%と圧倒的に多く、続いてイギリス、スイス、フランス等が4%程度、以下、先進国の企業がずらりと並んでいます。企業の時価総額の割合で組み入れているので、米国の割合が高くなっています。企業別の組み入れトップはアップル(4%程度)、以下上位にはGAFAが並んでいます。
株式投資の利回りの源泉、そしてリスクとは?
株式投資の利回り(リターン)の源泉は何でしょう?
当たり前ですが、それは会社の利益です。会社は、利益を出すべく、必死に競争しています。
新たな商品、サービスの開発、効率的な流通システムの構築、経費の見直しなど、日々休むことなく活動しているのです。
株式会社は、投資家(株主)から最低でも8%程度のリターンを期待されていることを意識しています。この期待に答えないと、投資家に失望され株価が下がることを理解しています。
株価が下がると、会社の経営陣は一掃されるかもしれません。または、他の会社に買収されてしまうかもしれません。
会社の経営陣は、利益を出して株主の期待に答えるべく(そうしないと自身の明日がない!)、必死の努力をしているのです。株式投資のリターンの源泉は、その無数の努力の結実なのです。
ここでも疑問の声が上がります。
「そりゃみんな必死の努力をするでしょうけど、皆が成功する訳ではないでしょう?事故が起きたり、不祥事が起きたり、会社が破綻するニュースは日常茶飯事。そんな会社の株は紙切れになってしまう。」
その通りです。特定の会社の株式だけを保有すると、疑問通りの危険性があります。
しかしこのリスクは複数の株式に分散投資することで薄めることができます。極端には、全世界の株式に投資することで、個別の会社の破綻リスクは消し去ることができるのです。
そして投資信託商品の登場で、今や「全世界の株式に投資する」ことは極端でもなんでもないのです。上の「外国株式インデックスファンド」を思い出してください。
分散投資の理論については、前の投稿を参照ください。
しかし「全世界の株式に投資」しても消し去ることができないリスクもあります。投資理論ではこれをシステマティック・リスクと呼びます。
また、海外株式を円に交換する際の為替リスクも忘れてはいけません。
更に、投資信託には手数料という厄介な存在もあります。
これらの点について、次回以降で説明していきます。