
前回まで(お金の起源と機能)の話で強調したいこと
お金について、その起源及び機能につき説明しました。何か当たり前のことが書いてあると思われたかもしれませんが
〇信用に基づくお金が古い時代から存在したこと(フェイの話を思いでしてください)
〇モノ・サービスの交換と独立な、お金独自の「価値保蔵機能」
は重要です。
お金については無意識に(当たり前のこととして)モノ・サービスの交換の為だけの存在、と考えがちですが、お金はその存在そのものが経済に大きな影響を与えます。
上記二つはこのことに大きく関連しますので、良く覚えておいてくださいね。
今のお金と将来のお金
次に金利について考えましょう。銀行からお金を借りると、あるいは銀行にお金を預かると、金利が発生します。因みに、借りた場合に払う金利は利子、預けてもらう場合は利息といいます。
金利は、借りた(貸した)お金の何%という形で発生します。例えば100万円を借りたら3%の金利がかかる、といった具合です。3%ですと、年間3万円の利子ですね。3年間借りたら9万円(3万円×3)となります。
さて、そもそも何故金利が発生するのか、考えてみましょう。
あなたは100万円を貰える権利を持っているとします。その100万円を、本日貰える場合と、3年後に貰える場合の、その100万円の価値は同じでしょうか。逆に言えば、100万円の入金は本日でも3年後でもいつでも結構、と貴方は言いますか?
言わないでしょう。3年後の入金なら(例えば)103万円とか、上乗せを要求するのが通常です。
では何故上乗せを要求するのでしょう。それは3年後に入金になるかは確定していないからです。難しくは、3年後の入金には「不確実性」があると、言います。不確実であるから上乗せが発生する、これが金利発生の根源的な要因です。
銀行からお金を借りた場合(例えば)3%の金利が付いてしまうのは、銀行にとって将来本当にお金が返されるか、「不確実」であるからです。このように考えると、1年借りる場合と10年借りる場合では、金利に差が出る(当然10年の方が高い)理由が良くわかると思います。
不確実性により現在の価値に比べ将来の価値に欠け目が生じることを一般に割り引かれると言います。金利は割引率の一種です。